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トチノキ(ムクロジ科)

 長い間トチノキ科とされてきたが、近年の分子系統解析の結果、旧カエデ科とともにムクロジ科に含まれることになった。トチノキ属は世界に10種あまりあり、その中でトチノキは北海道から九州に分布する日本固有種で、高さ30m太さ2mにもなる。

 葉は対生し、すなわち各節から2枚ずつ茎を挟んで互いに反対方向に出て、1枚の葉は長い葉柄とその先端から出る通常7枚の小葉からなる(図1,図2)。同属の中国産植物に七葉樹の名があり、トチノキの中国名を日本七葉樹とよぶのは、小葉を葉とみなしたものである。

 花は枝先に立つ円錐花序に多数集まってつき、5月ごろに咲く(図3)。花序の各枝はワスレナグサなどムラサキ科にみられるサソリ形花序をなし、10個内外の花が立体的な渦巻きに並ぶ。果実(図4)は径4cmほどで表面に多数のいぼ状突起があるがとげはなく、10月ごろに裂開してクリの果実に似た種子を出す。種子は多量のデンプンを含み、灰汁で渋を抜き水にさらしてから餅や団子などを作る。

 冬芽は大形で、数対の鱗片に覆われ粘り気のある樹脂を分泌している(図5)。

 パリなどの並木で知られるマロニエ(セイヨウトチノキ)はギリシャからトルコにかけての原産で、葉も花もトチノキに似ているが果実の表面に多数のとげがある(図6)。日本でも栃木県庁付近や目白通りなどで、トチノキの街路樹に混じって植えられていることがある。

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図1 トチノキの若葉。2011/04/30、練馬区石神井町

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図2 トチノキの紅葉。2007/11/05、長野県秋山郷

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図3 トチノキの花序。2012/05/12、調布市深大寺

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図4 トチノキの未熟果。1996/07/18、群馬県玉原高原

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図5 トチノキの冬芽。2009/01/26、練馬区谷原

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図6 マロニエの果実と葉。1997/10/06、英国イートン校
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