ビワ (バラ科)
中国原産で日本へは奈良時代ないし平安時代に渡来したと考えられ、本州中部以西、四国、九州に野生化もしているが、主に果樹として広く栽培される常緑高木で、高さ10mにもなる(図1)。現在栽培されているもののほとんどは、幕末のころに中国から輸入された種子に由来し、それに改良が重ねられたものであるといわれる。
和名のビワは中国名の枇杷をそのまま取り入れたもので、その語源は楽器の琵琶に実の形が似ていることによると思われるが、実ではなく葉の形によるとの説もある。
葉は長さ20cm内外で厚くて硬く、表から見ると暗緑色で光沢があり、主な葉脈に沿ってくぼむ(図2)。裏側には淡褐色の綿毛が密生している。
花は晩秋から初冬の頃に咲き、花序の柄も花柄も萼も淡褐色の綿毛で密に覆われている(図3)。萼片も花弁も5枚、雄しべは20本内外で、それらは鉢のような形をした花床筒とよばれる器官の縁から出ている(図4)。果時までには花床筒も多肉となって、見かけ上の果実の一部分となる。このことはナシ(図5)、リンゴ、ボケ等でも全く同じなので、これらの植物の果実状のものはナシ状果とよばれる。雌しべの子房のみが成熟してできた果実を真果というのに対して、子房以外のものが加わって果実状になったものを偽果といい、ナシ状果は偽果の一種である。ナシ状果の末端の臍のような所には5枚の萼片が残っているのが見え、その奥のくぼみには雌しべの柱頭と花柱の残骸がある(図6)。
構内にはビワの木が3本あり、どれも6--7月に実をつけるが、市販品に比べて実が小さくやや味が劣るためか、採って食べる人はあまり多くないようである。
和名のビワは中国名の枇杷をそのまま取り入れたもので、その語源は楽器の琵琶に実の形が似ていることによると思われるが、実ではなく葉の形によるとの説もある。
葉は長さ20cm内外で厚くて硬く、表から見ると暗緑色で光沢があり、主な葉脈に沿ってくぼむ(図2)。裏側には淡褐色の綿毛が密生している。
花は晩秋から初冬の頃に咲き、花序の柄も花柄も萼も淡褐色の綿毛で密に覆われている(図3)。萼片も花弁も5枚、雄しべは20本内外で、それらは鉢のような形をした花床筒とよばれる器官の縁から出ている(図4)。果時までには花床筒も多肉となって、見かけ上の果実の一部分となる。このことはナシ(図5)、リンゴ、ボケ等でも全く同じなので、これらの植物の果実状のものはナシ状果とよばれる。雌しべの子房のみが成熟してできた果実を真果というのに対して、子房以外のものが加わって果実状になったものを偽果といい、ナシ状果は偽果の一種である。ナシ状果の末端の臍のような所には5枚の萼片が残っているのが見え、その奥のくぼみには雌しべの柱頭と花柱の残骸がある(図6)。
構内にはビワの木が3本あり、どれも6--7月に実をつけるが、市販品に比べて実が小さくやや味が劣るためか、採って食べる人はあまり多くないようである。






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