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ムクゲ (アオイ科)

 高さ3mほどになる落葉低木で、中国原産と考えられるが広く世界で栽培され、多くの園芸品種がある。フヨウ、トロロアオイ、モミジアオイ、オクラなどと同属で、それらのうちブッソウゲは属の学名(Hibiscus)の英語読みでハイビスカスとよばれることが多い。
 和名ムクゲは中国名の木槿に由来し、花が朝開いて夜にしぼむのでハチス(ハスの古名)ともよばれる。韓国の国花がムクゲであることから、韓国のことを槿域ということがある。
 幹も枝も上向きに伸びることが多く、たいてい細長い樹形になる。茎には繊維が多く、枝を折るのは容易でも素手で切るのは簡単ではない。
 花は8-9月に咲き径7cm内外の五弁花で、淡紫色、淡紅色、白色など。花弁の基部は濃紅色のことが多い(図1)。雄しべは多数が合着して基部は細長い筒状になり、その中を雌しべが貫いて先は5個の柱頭となって花粉を受け取る(図2)。果実は5片に裂けて縁に長い毛のある種子を出す(図3)。八重咲でなければ、各花弁はいくらか捻じれて、その一方の縁が隣の花弁の内側、他方の縁が逆隣の花弁の外側に重なっていることがわかる。このような配置を回旋状といい、アオイ科のほかカタバミ科、オトギリソウ科、キョウチクトウ科などに例があり、リンドウ科やヒルガオ科では開花するとわかりにくいが開く前のつぼみでわかりやすいこともある。それらの花で各花弁の捩れの向きあるいは花全体の捩れの向きを気にすると、キョウチクトウ科(図4)、リンドウ科(図5)などでは全ての花が同方向に捩れているのに対して、アオイ科(図1)、カタバミ科(図6)などの花は同一個体に咲いても捩れの向きは必ずしも一定ではない。

図1 ムクゲ

図1 ムクゲの花。1981/09/18、練馬区石神井町

図2 ムクゲ

図2 ムクゲのつぼみの縦断面。1989/08/08、千葉市稲毛区

図3 ムクゲ

図3 ムクゲの果実と種子。2010/11/19、江東区新木場

図4 ムクゲ

図4 キョウチクトウの花。1989/06/17、小石川植物園

図5 ムクゲ

図5 リンドウのつぼみ。1980/09/23、練馬区石神井町(市販)

図6 ムクゲ

図6 カタバミ属の一種の花。2005/01/30、東京都薬用植物園
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