コデマリ・ユキヤナギ・シジミバナ(バラ科)
この3種類はどれもバラ科シモツケ属に含まれるだけあって多くの共通点がある。どれも庭や公園でよく見かける高さ1-2mほどの落葉低木で、細い枝が密に茂って多数の小さめの葉をつけ、弓なりに曲がって春に小さな白い花が咲くが、比較観察すれば区別点は容易にわかる。構内では、一の橋と欅橋の間の左岸などに3種類が互いに近く植えられていて観察に都合のよい場所がある。
コデマリは数十個の花がゴルフボールよりもやや小さい球面上に並ぶのが名の由来で、まさに小さな手毬を連想させる(図1)。上から見ただけでは、すべての花の柄が一点から放射状に出ているかと思われるが、下から観察すれば、それぞれの花柄は少しずつずれた位置から出ていて、それぞれの長さが微妙に異なるために全ての花が球面上に並ぶことがわかる(図2)。果期には花柄がどれもほぼ上向きになる(図3)。
ユキヤナギの名は、しだれた枝に満開の花をつけた姿を見れば誰もが納得するであろう(図4)。花には細長い柄があり数個ずつ集まってつくが、その数が多くないので手毬状にはならない(図5)。果実は1個の花から5個ずつでき、裂けて種子を出す(図6)。
シジミバナも花のつきかたはユキヤナギに似ているが、花はそれぼど密集しないので茎や葉を覆い隠すことはない。花が八重咲であるのが最もわかりやすい特徴である(図7)。昆虫のシジミチョウは貝殻を連想してつけられた名と思われるが、シジミバナは貝の中身を思わせる花をつける。
コデマリとシジミバナは中国原産で古くから日本でも栽培されており、ユキヤナギは関東以西の渓流沿いの岩場などに見られるが(図8)、これも中国原産の栽培品からの逸出かと考えられている。
コデマリは数十個の花がゴルフボールよりもやや小さい球面上に並ぶのが名の由来で、まさに小さな手毬を連想させる(図1)。上から見ただけでは、すべての花の柄が一点から放射状に出ているかと思われるが、下から観察すれば、それぞれの花柄は少しずつずれた位置から出ていて、それぞれの長さが微妙に異なるために全ての花が球面上に並ぶことがわかる(図2)。果期には花柄がどれもほぼ上向きになる(図3)。
ユキヤナギの名は、しだれた枝に満開の花をつけた姿を見れば誰もが納得するであろう(図4)。花には細長い柄があり数個ずつ集まってつくが、その数が多くないので手毬状にはならない(図5)。果実は1個の花から5個ずつでき、裂けて種子を出す(図6)。
シジミバナも花のつきかたはユキヤナギに似ているが、花はそれぼど密集しないので茎や葉を覆い隠すことはない。花が八重咲であるのが最もわかりやすい特徴である(図7)。昆虫のシジミチョウは貝殻を連想してつけられた名と思われるが、シジミバナは貝の中身を思わせる花をつける。
コデマリとシジミバナは中国原産で古くから日本でも栽培されており、ユキヤナギは関東以西の渓流沿いの岩場などに見られるが(図8)、これも中国原産の栽培品からの逸出かと考えられている。








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