カナメモチ(バラ科)
高さ5m内外になる常緑樹で、本州中部から九州および中国と東南アジアに分布し、庭木や生垣として栽培される。若葉が赤く(図1)、木の姿がモチノキに似ているのでアカメモチともよばれる。カナメモチの名は硬い材を扇の要に用いたことによるともいわれるが、アカメモチの転訛ともいわれる。『枕草子』にも出て来る古名ソバノキは現在でも用いられることがあるが、ソバとの共通点は見つけにくく、小さな白い花が集まって咲く様子(図2,図3)をソバになぞらえたものであろう。果実は長さ6mmほどの卵形で秋に赤く熟す(図4)。
中国南部から東南アジアに分布するオオカナメモチは、木の高さは特に大きくはないが、葉はカナメモチの長さ10cm内外に対して15cm内外と明らかに大きく、これも庭木や生垣に植えられる(図5)。日本でも野生状態のものが発見されているが、栽培品の逸出かもしれない。日本では石楠と書いてシャクナゲを表すことが多いが、これはオオカナメモチの中国名である。その別名には扇骨木もある。
中国南部から東南アジアに分布するオオカナメモチは、木の高さは特に大きくはないが、葉はカナメモチの長さ10cm内外に対して15cm内外と明らかに大きく、これも庭木や生垣に植えられる(図5)。日本でも野生状態のものが発見されているが、栽培品の逸出かもしれない。日本では石楠と書いてシャクナゲを表すことが多いが、これはオオカナメモチの中国名である。その別名には扇骨木もある。
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