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トップ 武蔵学園について 学園の樹木について 樹木図鑑ハナツクバネウツギ (スイカズラ科)

ハナツクバネウツギ (スイカズラ科)

 ツクバネウツギ(図1)は日本に自生する落葉低木で、羽根突きの羽根を連想させる実をつけ、ウツギのようにに密に枝を茂らせるので名付けられたもの。密に枝を出す低木が〇〇ウツギとよばれる例はガクウツギ、コゴメウツギ、ドクウツギ、ハコネウツギなど多いが、必ずしもウツギと近縁ではない。
 ハナツクバネウツギ(別名ハナゾノツクバネウツギ)はツクバネウツギと同属だが常緑で、タイワンツクバネウツギと中国産の1種との交配で作出された園芸種である。寒さにも暑さにも排気ガスにも強いので、近年は都市緑化に多く用いられている。花壇の縁取りや垣根などで刈り込んで整形されていることが多いが(図2)、放任すれば高さ2mほどになり、枝先は弓なりに曲がって垂れ下がる。
 葉は各節に2枚ずつ互いに反対方向につき(図3の右端, 図4の左端)このような配列は対生とよばれて非常に多くの植物にその例がある。ハナツクバネウツギでは太くて勢いのよい枝を見ると各節に3枚ずつ葉をつけた例を見つけることができる(図3,4)。さらによく探すと、4枚ずつ(図3)あるいは5枚ずつ(図4)の例にも出会える。各節に3枚以上の葉をつける状態を輪生といい、各節の葉の数に応じて三輪生、四輪生、等々と区別することもできる。(なお、二十四節気をニジュウヨンセッキと読んだアナウンサーもいるようだが、四輪生はシリンセイと読むのが正しい.。)
 花は真冬を除いてさまざまな季節に咲き、微紅色の花冠の下に放射状に開いた3-5(まれに2)枚の萼片があり、さらに下に細長い子房がある(図5)。花冠が落ちたのち子房が果実となっても萼片はついているので、羽根突きの羽根に似た形となる。ビャクダン科のツクバネ(図5)も実の形が似ているのでその名があるが、実の先についている羽根のようなものは萼片ではなく苞とよばれるものである。

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図1 ツクバネウツギ。1998/05/05、板橋区立赤塚植物園

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図2 ハナツクバネウツギの生垣。1996/09/21、千葉大学園芸学部

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図3 左から四輪生、三輪生、対生。1986/06/05、千葉市稲毛区

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図4 左から対生、五輪生、三輪生。1999/05/25、武蔵学園

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図5 花をつけた枝。1996/09/21、千葉大学園芸学部

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図6 ツクバネ。1975/09/30、筑波山
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