ニシキギ (ニシキギ科)
北海道から九州の山野に生え、中国東北部などにも分布する落葉低木で、庭や公園に植えられる。和名は秋の紅葉の美しさによる(図1)。
枝に板状の翼(ヨク)が張り出すのが特徴で、これは普通ならば茎の周囲の全方向に均一な厚さでできるコルク組織が、この植物では茎を挟んで互いに反対の2方向だけに著しく発達したもので、その向きは節ごとに直角に変わる(図2)。翼のできないもの(図3)は品種として区別されてコマユミとよばれ、野生ではこれの方が多い。
花はマサキの花によく似た黄緑色の四弁花で春から初夏に咲き(図4)、果実は秋に熟して紫褐色となり、裂けて種子を露出する(図5)。種子は胚珠の周辺の組織に由来する鮮紅色の仮種皮に包まれ、しばしば白い糸で垂れ下がる。
果実は有毒で、ひき砕いて水や油で練ったものを頭髪に塗って、アタマジラミの駆除に用いた。
かつて東北地方では、男性が求婚する相手の家の門にニシキギの枝を置く風習があり、女性が承諾すれば枝を取り入れ、拒否の場合は男性は千束まで毎日置き続けたという。
枝に板状の翼(ヨク)が張り出すのが特徴で、これは普通ならば茎の周囲の全方向に均一な厚さでできるコルク組織が、この植物では茎を挟んで互いに反対の2方向だけに著しく発達したもので、その向きは節ごとに直角に変わる(図2)。翼のできないもの(図3)は品種として区別されてコマユミとよばれ、野生ではこれの方が多い。
花はマサキの花によく似た黄緑色の四弁花で春から初夏に咲き(図4)、果実は秋に熟して紫褐色となり、裂けて種子を露出する(図5)。種子は胚珠の周辺の組織に由来する鮮紅色の仮種皮に包まれ、しばしば白い糸で垂れ下がる。
果実は有毒で、ひき砕いて水や油で練ったものを頭髪に塗って、アタマジラミの駆除に用いた。
かつて東北地方では、男性が求婚する相手の家の門にニシキギの枝を置く風習があり、女性が承諾すれば枝を取り入れ、拒否の場合は男性は千束まで毎日置き続けたという。





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