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写真館 今月の特集

2014年度バックナンバー
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2015年度バックナンバー
4月~5月 6-7月 8月 9-10月 

 

Season's Greetings "After Thanksgiving, Before Christmas"
 武蔵学園江古田校地内の豊かな自然を構成するのは、アイコンともいうべき濯川(すすぎがわ)と180種におよぶ多様な樹木です。中学、大学の受験生の多くが、武蔵の恵まれた自然環境を志望動機のひとつにあげており、春の桜、初夏の葉モミジ、秋のイチョウ、イロハモミジと四季の移ろいを日々体感できることは、アカデミックエリアとしてきわめてたいせつな条件といえます。1922年の創立当時から、周囲には道路や建物が密集し、校内施設も増加しましたが、水と樹木のある風景を可能なかぎり維持してきたのは武蔵のほこりといえるでしょう。当写真館では今後、Season's Greetingsとして四季折々の武蔵の自然を「今月の特集」にインサートするかたぢて紹介していきます。今回は晩秋から冬へむかう学園の紅葉を中心におとどけいたします。なお、旧制時代の理科スライド教材の写真は紅葉写真に続いて掲載されています。あわせてごらんください。


今月の特集   旧制武蔵高等学校の理科スライド教材
 学園記念室の書庫には旧制高校時代の教材も多数保存されています。今回は、それらのなかから理科教室に残されていたスライド教材を紹介します。これは写真乾板をネガ・ポジ反転させてから 写真膜面をガラス盤で保護し、ガラスを切り揃えてスライド投影に適するように処理されたものです。
    複写元資料のうち、およそ6割がドイツ語文献、2割強が英語文献で、 スキャナーはおろかコピー機もない時代に、当時の最先端の海外情報を教えたいという、教員たちの情熱が伝わります。理科の生徒のみならず文科生にも使用され、旧制武蔵高等学校がめざしていたLiberal Arts and Sciencesのレべルの高さがわかります。
 これらのガラス乾板は2013年に福田泰二記念室名誉顧問(武蔵高校元校長)により印画紙に焼付けられたものをデータ化いたしました。また、注釈は福田名誉顧問の原稿をもとに記念室が編集し、同顧問にご監修いただきました。



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10号館の青空、
雲が南へ急ぐ。

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白雉広場、南側。

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濯川「一の橋」から下流(東)を観る。

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撮影は12月8日。風弱く天気は晴れ。気温は摂氏13度。

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濯川「一の橋」より上流(西)をのぞむ。川面にわずかに紅色が映える。

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濯川の喜寿島から中ノ島へ。左手奥に「ねりまの名木」イロハモミジ。木漏れ日がやさしい。

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「ねりまの名木」イロハモミジ。これからしばらみごとな紅葉をどうぞ。

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イロハモミジは双子葉植物離弁花類カエデ科の高木。

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通常4月に開花。もっとも一般的なカエデで園芸品種も多数。

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イロハモミジは濯川両岸、3号館中庭など学園内各所にある。捜し歩くのも一興。

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イロハモミジ中景。ねりまの名木の表示板がやや右を向いているが、鎖に囲まれているのが名木。

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この木の下に立つと、身体も心ももみじしてくる。

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中ノ島中央。木漏れ日が小さなピンスポットをつくる。だれもいない午前。

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中ノ島から濯川下流をのぞむ。張り出した紅葉が川面にゆれる。

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中ノ島を出で土手沿いに。

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ときおり学生や生徒とすれちがう。たいていはひとり。孤独もまた心の必須栄養。

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濯川「欅橋」から上流を。

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大学図書館裏で濯川を見守る不動明王。憤怒の形相の野仏は、学園創立前からここに祀られていた。それ以外の来歴はわからない。

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欅橋から上流を。

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はなみずき広場のハナミズキ。アメリカヤマボウシともいう。花は4月から5月。

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ソメイヨシノ落葉。春には桜特集の予定。

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アリノスセンナ Cassia neglecta と アリノフクロギ Cordia nodosaq――どちらも熱帯産で、アリに住居と食料を提供し、アリは絡みつく他の植物や葉をちぎるハキリアリなどを撃退する。このようにアリと共生する植物を「アリ植物」(Ant plant)とよび、アリアカシア、アリノスダマなど熱帯には何種かある。

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アリノスダマ Hydnophytum ――マレーシア原産のアカネ科の常緑小低木。 湿地のマングローブや岩の裂け目や岩上に着生する。
アリノトリデ Myrmecodiaもアカネ科でアリと共生する。どちらもアリ植物。

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Robert Hooke 1635~1703 によるコルクの図。Hookeはイギリスの自然哲学者、博物学者、建築家。弾性に関する「フックの法則」で知られる。また、当時は珍しかった顕微鏡でコルクの薄片を観察して多数の小部屋が集まっていることを発見、これを生物の最小単位としてcellと名づけた。この図は自著"Micrographia"(1665)に掲載されたもの。なお、細胞というcellの訳語は江戸時代後期の蘭学者、宇田川榕菴(うだがわ・ようあん)による。

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マンモス Mammoth ――主として骨格標本に基づいて描かれた復元図。哺乳項長鼻目ゾウ科マンモス属。現在のゾウの類縁だが直接の祖先ではないといわれている。近年にはほぼ完全な凍結固体も発掘されている。

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マンモス骨格標本。

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有史以前の人びと。写真に添えられているキャプションは判読できないが、授業ではその内容を教員が解説したのであろう。生徒たちは知的好奇心を刺激され、海外の学術情報を驚嘆しながら見つめたはずだ。

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ネアンデルタール人(Homo neanderthalensis)の代表的頭蓋。およそ20万年前に出現し、2万数千年前に絶滅したといわれる。

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ヘビ後肢の痕跡。退行進化を示す一例としてとりあげたのであろう。

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サギの骨格――武蔵の標本室には現在も鳥の骨格標本(サギも含めて)が何点か保存されている。授業ではスライドと標本を併用したと想像される。

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Cephalaspis――魚類の進化について述べるときに用いられたスのであろう。古生代デボン紀(古生代中ごろ、シルル紀の後、石炭紀の前、約4億1600万年前から約3億5920万年前)に生息していた無顎類。現在生息してる無顎類は、ヤツメウナギとヌタウナギの類のみである。

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Iguanodon禽竜(きんりゅう), Triceratops(角竜), Stegosaurus(剣竜), Brontosaurus(雷竜・現在はApatosaurus), Diplodocus(梁竜), Megalosaurus(斑竜)らの 復元図――いずれも人口に膾炙した恐竜のスターたち。恐竜は2億2500万年前から6500万年前に生きた爬虫類である。中世代はまさに恐竜の時代だった。かれらはおよそ1億6千万年の間、地球を支配し、そして絶滅する。

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Glyptodon オオアルマジロ復元図――第四紀の氷河時代に生存した哺乳類で、現生のアルマジロに近縁だが、小型自動車ほどの大きさがあった。

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Jean Baptiste Lamarck フランス 1744-1829――個体が後天的に身につけた「獲得形質」が子孫に遺伝し、進化の推進力になるという「用不用説」(Lamarckismともいう)を唱えた生物学者。 Biologyということばを「生物学」の意味ではじめて使った人物でもある。

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Georges Cuvier フランス 1769-1832 ――比較解剖学による分類、古生物の研究で業績を残した生物学者。一方、ラマルクの進化論に対抗したことでも知られる。古生物が時代によって異なるものから構成されることを明らかにし、これは複数回にわたる天変地異による絶滅、その後の入れ替わりによるためであるという「天変地異説」を唱え、進化によって生物の変化することを認めなかった。

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Victoria オオオニバス――1832年にアマゾン川の上流で、ドイツの植物学者、ベービッヒによって発見されたハス科の大形水草。1800年代にイギリスに持ち込まれ、ヴィクトリア朝の園芸家がこぞって栽培し大輪の花を開花させることを競い合った。属名のVictoriaはヴィクトリア女王にちなんだもの。
 

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Gregor Johann Mendel 1822-1884 ドイツ――「メンデルの法則」で知られる遺伝に関する1866年の論文「Versuche über Pflanzen-Hybriden」(植物雑種に関する実験)の最初のページ。当時、遺伝現象はすでに知られていたが、交雑とともに液体のように混合していくと考えられていた。メンデルはこれを否定し、形質は遺伝粒子によって受け継がれると提唱した。これは後の遺伝子の概念の基礎になった。

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Mendel による太陽黒点スケッチ――メンデルの遺伝に関する論文は、数学的抽象性から生物学の研究とはみなされなかった。その後、メンデルは修道院長になり多忙な生活を送ったが、研究においては植物の交配から気象観測、井戸の水位、太陽の黒点観測にシフトし、晩年は気象学者としての評価が高かった。メンデルの遺伝の法則が光をあびるのは死後16年たった1900年のことである。

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哺乳類の前肢骨の比較――イはヒト。ロはチンパンジー。ハはクジラ。ニはコウモリ。ホはジュゴン。

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Darlingtonia ランチュウソウ――食虫植物。葉が筒状になり、そこに虫が落ち込む。葉の先端は大きく膨らみ、光を通し、昆虫が入りやすくなっている。北アメリカ西部のごく限られた湿地にのみ分布。生息地は冷たい水が流れる場所に限られる。和名のランチュウソウは膨らんだ葉の先端から鰭状の付属体が下がるところを金魚のランチュウに見立てたもの。

 

 

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Alfred Russel Wallace イギリス 1823-1913―― 進化論、動物分布を唱えた。なかでも進化の根幹的な理論である自然選択説 natural selectionと、すなわち自然環境が生物に起きる変異を選別し、進化に方向性を与えるという説をダーウィンとともに体系化したことで知られる。また、アマゾン川、インドネシア、マレーシアでの広範囲のフィールドワークによる動物分布の研究から生物地理学の父ともよばれる。

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Holoptychius ――古生代デボン紀の化石で知られる魚。シーラカンスとともに総鰭類(そうきるい)に属し、硬骨魚のなかで原始的なものと考えられる。

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Kiwi――キーウィー。ニュージーランドに生息する飛べない鳥。翼は退化してまったく飛べないが、かなりすばやい歩行移動ができる。ニュージーランド固有の鳥であり国鳥に指定されている。また、Kiwiはニュージーランド人の愛称でもあり、ニュージーランドの人びとは愛着をもって自ら使用し、ニュースなどでも"Our Kiwi Rugby Team"などのように頻繁に用いられる。Kiwiの名は先住民マオリがこの鳥の鳴き声をオノマトペとしてキーウィーと表現したことによる。なお、キーウィーフルーツは、アメリカなどに輸出を開始する際にニュージーランドを代表する果実ということから命名された。その形状が鳥に似ているという理由ではない。

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Alethopteris――古生代の石炭紀からペルム紀のかせはで知られるソテツシダMedullosa の葉。シダのような葉にソテツのような種子をつけ、シダ植物から裸子植物への移行を示すと考えられる。

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ウマの進化。

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始祖鳥Archaeopteryx――現在発見されている最古の鳥類。ジュラ紀(1億4600万年前~1億4100万年前)に生息したといわれる。その飛翔能力は、かつては滑空は可能でも羽ばたき飛翔は困難などの見方が多かったが、2004年以降、頭蓋骨のCTスキャンなどにより、脳が羽ばたき飛翔可能な運動制御機能と空間認識力をもっていたという説が有力になっている。
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